雑煮の餅の数が教えてくれたこと
新年、明けてましておめでとうございます。
2019の初ブログは雑煮の話題から。
お雑煮は日本の正月、すなわち「ハレの日」を代表する料理だ。
鹿児島出身の妻の実家の雑煮は焼き海老🦐だしの澄まし汁。そこに餅、さつま揚げ、白菜、大豆もやし、三つ葉などが入る。
今朝、この雑煮を頂きながら「若い頃に食べた雑煮は、汁の中に沈んだ里芋の上にお餅が一つだけ乗せられ、食べる人に見えるように盛り付けられていた」と、義母が語ってくれた。
当時、餅がそれくらい貴重な食べものだったということだ。
そう言えば、水俣病被害者の聞き書き「苦海浄土~わが水俣病」(石牟礼道子著)の中にも、昭和30~40年の漁村では、米が日常の食卓に上がることがないほど、とても希少であった様子が描かれている。
それから10年ほどしか経っていない頃、餅が3つも入った雑煮を食べられた小学生の私は、とても贅沢な食事をさせてもらっていたのだと、今更のように振り返った。
今、当たり前のように米や餅を食べられることは、とても有難いこと。
そんな感性を持つ人が育つような食育を目指したいと決意した、2019年元日の出来事だった。